ダウンロード
5)「裁判資料に基づく騒音トラブル事例集」のダウンロード(無料)
「騒音トラブル事例集」について
近年の騒音問題は、公害騒音から近隣騒音へと変移しています。科学技術の発展により公害問題としての騒音は十分な制御が可能となっていますが、技術だけではなく人間心理が大きく関わる近隣騒音問題では、地域コミュニティーの崩壊や人間関係の希薄化など現代社会の諸様相により、問題の深刻化と発生件数の増加が急速に進んでいます。近隣騒音問題の特徴の一つは、トラブルの果てに殺人事件や傷害事件までが発生することであり、事件に至らない場合でも訴訟などを通して激しい争いが展開されます。公害騒音問題では、これまで殺傷事件は一度も発生していませんが、近隣騒音トラブルでは、毎年千件以上の事件が発生しています。
このような近隣騒音問題の防止抑制対策を検討するには、実際に発生した騒音トラブルの詳細を克明に調査する必要があります。公害騒音の場合には音量や音源の物理的情報があれば対応は可能ですが、近隣騒音では人間関係や人間心理が大きな要素となるため、それに関わる当事者の初期対応の状況や交渉経緯を明らかにし、それが結果にどのように影響したかを究明する必要があります。すなわち、公害騒音では騒音対策が必要ですが、近隣騒音では騒音対策に加え煩音対策が求められます。
そのための情報収集の手段として裁判資料は極めて有用です。一つの訴訟に関して判決までに膨大な量の資料が蓄積されており、そこには判決書きからだけでは知りえない当事者間の詳細なやり取り、心情、苦悩や悩みまでが記録されています。これらの情報は、近隣騒音トラブルの対策立案の貴重な資料であり、本書は、裁判資料の調査結果を基に構成された近隣騒音トラブルの詳細事例集であり、13件の事例が収録されています。ダウンロードは自由であり、著作権の問題もありませんので、近隣トラブルの防止に向けて色々な形で利用頂けることを期待しています。
(なお、本調査研究および事例集の出版は科学研究費によって行われました)
■ お問い合わせ
事例集の内容についてご意見、ご質問等がある方は、ご遠慮なく下記までご連絡下さい。
メールアドレス:noiselabo@snow.plala.or.jp